最高額は1坪 “¥140,000,000 ” 超え!

先週、都道府県地価調査の結果が発表されました。
これは、各都道府県が毎年7月1日時点における対象地点(「基準地」と呼び、今
回は21,540地点が対象となりました)の1平方メートルあたりの価格を調査し、
公表するものです。
ちなみに毎年1月の地価公示と同様、こちらも不動産鑑定士が評価を担っていま
す。

では、今回の発表のポイントをご紹介します。

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 銀座2丁目「明治屋銀座ビル」がトップ
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昨年に続き、「明治屋銀座ビル」が全国地価トップに輝きました。
1平方メートルあたり4,320万円、坪に直すと1億4千万円以上となり、もはや庶民
感覚では理解できない価格となっています。

ただ、2016年には20%代後半を記録した当該地点の地価上昇率は、今回3.1%に
抑えられ、頭打ち感が出ています。
バブル期でも3,800万円だった事を考えると、現在の価格がいかに高いかが理解
できるかと思います。
今回も上昇はしましたが今後は? その動向が注目されるところです。

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 全国と各都市圏別の地価動向
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前回調査結果からの地価変動率は以下の通りとなっています。

■全国
 ・全用途 +0.4%
 ・住宅地 -0.1%
 ・商業地 +1.7%

■東京圏
 ・全用途 +2.2%
 ・住宅地 +1.1%
 ・商業地 +4.9%

■大阪圏
 ・全用途 +1.9%
 ・住宅地 +0.3%
 ・商業地 +6.8%

■名古屋圏
 ・全用途 +1.9%
 ・住宅地 +1.0%
 ・商業地 +3.8%

■地方圏
 ・全用途 -0.3%
 ・住宅地 -0.5%
 ・商業地 +0.3%

三大都市圏の住宅地はやや上昇、一方で地方圏の住宅地は苦戦しています。
商業地は景気回復によるオフィス需要やインバウンドの影響で伸びており、中で
も地方圏の商業地が1991年のバブル期以来、約28年ぶりに上昇に転じたのがトピッ
クとなっています。

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 「下落」の9割近くは地方圏
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全調査地点を地価の「上昇」「横ばい」「下落」で分けると、以下の通りとなっ
ています(※新規調査地点を除く)。

・上昇  6,802(32.8%)
・横ばい  3,986(19.2%)
・下落  9,946(48.0%)

前年、前々年は「下落」が半数を超えていましたので改善はしていますが、半数
近くの調査地点は依然としてマイナスです。
下落地点の内訳を見ると、「地方圏」が8,828と下落地点全体の88%を占めてお
り、地方の厳しい状況が伝わってきます。

いかがだったでしょうか。
国交省の下記ページでは、調査の概要や詳細データの閲覧・ダウンロードが出来
ますので、興味のある方はご覧ください。
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000044.html